個人情報の取り扱いについて

輸送の安全に向けた取り組みについて

平素は阪神バスをご利用頂き、誠にありがとうございます。
弊社は、輸送の安全に向けた取り組みとして、平成23年度に乗合全車両にドライブレコーダーを設置、平成24年4月に事故防止に特化した組織である 「安全管理室」を新設するなど、きめの細かい事故防止指導が可能となる体制づくりを行って参りました。

平成25年度は、行動指針に「我々の使命は安全輸送」を掲げ、8月より毎月14日及び28日を「安全運転宣言の日」として設定し全社的に取り組むなど、事故防止、とりわけ人身事故の防止に取り組んだ1年でありました。
平成26年度におきましても、引き続き教育体制の強化や添乗指導をはじめとした事故防止対策を着実に実行し、お客様に安全快適な運行を提供できるよう取り組みを進めて参ります。

また、弊社はこの度尼崎市より、尼崎市自動車運送事業の移譲に係る優先交渉権者となった旨の通知を受けました。
平成28年3月に予定される移譲に向け、市民の皆様の期待に応えることが何より大切であり、 更なる安全管理体制のレベルアップと接遇向上に取り組む所存です。 安全輸送が事業の根幹であるとの原点に立ち、お客様に安心してご乗車頂けるよう、輸送の安全確保に最善の努力を尽くして参ります。
詳細については「運輸安全マネジメントに関する取り組みについて」に記載の通りですが、以下に今年度の取り組み概要についてご説明申し上げます。


平成26年6月
阪神バス株式会社
取締役社長 福浦 秀哉

1.平成26 年度の行動指針・重点課題について

行動指針を下記のとおり定め、その達成の為に3つの重点課題(事故防止の徹底・接遇の向上・服務規律の徹底)を設定しております。

平成26 年度行動指針

事故防止の徹底と接遇の向上
~どこよりも安全で愛されるバス会社を目指そう~

~重点課題~
事故防止の徹底
  • •人身事故を何としても撲滅する
  • •速度を落として丁寧な運転を
  • •26年度目標:有責事故54件以下を達成する
接遇の向上
  • •心のこもった接客で地元の皆様に選ばれる会社に
  • •「発車します」の一言で車内事故防止
  • •「ありがとうございました」・「次停まります」で心地よい車内づくり
服務規律の徹底
  • •身だしなみは接遇の一環

2.平成26 年度重点実施項目について

上記の達成に向け、下記の4 点の重点実施項目に取り組んで参ります。

安全教育の充実(個別指導の強化)
•高速道路の安全運行の徹底
空港線フォローアップ教育(少人数教育の追加実施)
•若年層教育の更なる強化
新入社員入社後再教育の充実
事故防止対策委員会の充実(事故の未然防止)
•事故の未然防止策の検討
環境の改善(事故の芽を摘み取る)
•事故類型の分析・傾向把握のレベルアップ
安全管理体制のレベルアップ
•速度を落とした丁寧な運転(人身事故の撲滅)
•安全管理室の体制強化
接遇レベルの向上
•接遇教育の実施)
車内マイクの活用と心のこもった接遇
•添乗観察による個別指導
(1).安全教育の充実
①高速道路の安全運行の徹底

【空港線フォローアップ教育の実施】

高速道路における事故は重大事故につながりやすく、空港路線など高速道路における安全運行の徹底に重点的に取り組んで参ります。 そこで今年度の新たな取り組みとして5 月より空港線フォローアップ教育を順次実施しております。
これは、空港路線登用後一定期間経過した乗務員を対象に少人数毎に座学・実車走行を交えて空港路線に特化した安全教育を実施するもので、 高速道路の走行をはじめ空港路線における事故防止について一日かけて具体的に掘り下げるものです。
少人数教育とすることできめの細かい指導が可能であり、気づきの多い教育となることを目指しています。

接遇面での意見交換

接遇面での意見交換

内輪差の検証

内輪差の検証

スラローム走行

スラローム走行

実車走行

実車走行

②若年層教育の更なる強化

【新入社員入社後再教育の充実】

近年増加傾向にあった経験の浅い層の事故減少を目的として、入社後半年を経過した社員への再教育を平成23 年度より実施しております。 今年度の取り組みとして、従来より教育時間を延長し、従来の接遇教育やドライブレコーダー映像を活用した座学に加えて、実技、実車走行を交えた教育を実施して教育内容の充実を図りました。
慣れが生じ気の緩みがちな時期に入社同期による少人数教育を再び行うことで事故の怖さや安全確認の重要性を認識させ、初心に返って安全に運行する動機付けとなること、 また同僚の運転について互いに指摘すること等により新たな気づきの場となることを目的としています。

過去5年間の事故発生状況

過去5年間の事故発生状況

ヒヤリハット体験の発表

ヒヤリハット体験の発表

死角の確認

死角の確認

オーバーハングの振れ幅の確認

オーバーハングの振れ幅の確認

(2).事故防止対策委員会の充実

事故防止対策委員会は従来月一回開催でしたが、安全管理強化の観点から原則として毎週開催としております。
また、毎週実施化に併せて審議内容も充実を図ることとし、「発生した有責事故の審議」だけでなく、「事故の未然防止」についても取り上げるように致しました。 今年度も一層審議内容を充実し、ヒヤリハット情報の活用による危険箇所の洗い出し、対応策の検討など、事故の未然防止に向け検討を重ねて参ります。 また、今年度は事故類型の傾向把握など事故分析の強化に取り組むことで、注意喚起等事故防止の為の効果的な対策を実行して参ります。

~審議の例~

・安全のための施設改善の検討

・安全のための施設改善の検討

・危険箇所の洗い出しと対策案

・危険箇所の洗い出しと対策案

・教育に関する検討、実施報告

・教育に関する検討、実施報告

・事故防止対策の検討

・事故防止対策の検討
(3).安全管理体制のレベルアップ
①速度を落とした丁寧な運転

重大事故につながる人身事故を撲滅するため、速度を抑えた運転が何よりも重要です。
交差点進入時の速度は十分に落とし、歩行者・自転車等の動向には細心の注意を払うよう指導の徹底を図って参ります。
そのために、添乗指導を強化するほか、一定速度を超えた際に警告音が鳴る速度超過アラームの搭載など、ソフト・ハード両面での取り組みを行っております。

ダッシュボード部にアラームを設置 ダッシュボード部にアラームを設置
②安全管理室の体制強化

事故原因の分析、事故防止対策の立案、教育計画及び添乗指導の統括など、安全管理業務を専ら担当する部署である安全管理室の要員を6月に増員致しました。 今後一層の取り組み強化を図って参ります。

(4).接遇レベルの向上
①接遇教育の実施

弊社は全乗務員、助役を対象とした従業員教育を年2回実施しております。
平成26年度については教育テーマを事故防止と接遇向上とし、安全意識の向上と車内マイクの活用をはじめとした心のこもった接遇について、教育を実施する予定です。 安全管理室主導のもと、行動指針の実現に向けて実践的な教育を行って参ります。

②添乗観察による個別指導

乗務員の基本動作の徹底が実際に行われているか、添乗により細かくチェックすることが実効的な事故防止対策として有効であり、添乗指導を実施しております。 接遇レベルの向上の観点でも、実際に指導項目が実施されているか、引き続き現場助役による添乗指導とあわせ、本社部門の添乗も実施することで、添乗指導を精力的に実施して参ります。

以上のとおり、輸送の安全に向けて全社的に取り組む所存です。これからも阪神バスをご利用頂きます様、お願い申し上げます。